■いつの間にか、私達は、自然をも自分達の勝手にでき、支配し、際限のないエゴや
欲望を満たすための「道具」や「利用物」と思い、過ごしてきたのかもしれません。
その自然の大いなる働きや営みに自然に手を合わせ、心から感謝したり畏敬の念を持つ事を忘れてしまっていた「ツケ」が、何十年も積もり積もって、臨界点に達し、大自然が私達を目覚ませる形で、猛威を奮っているのかもしれません。
そういった事に心底目覚めさせ、人の心や世の中の在り方やしくみを、次の時代に合った形で浄化し、バランスをとり、さらにより良く生きていける状態へ昇華させようとしている。
そういった事象が、来年からも様々な形で起きてくるかもしれません。
もしかすると、ずっと執着してきた何かを手放さないといけない事があるかもしれません。それは、古くなって酸化し、闊達でなくなった考え、制度、しくみ、関係や変なプライドや必要以上のお金や物、そして自分さえ良ければというエゴなどなのかもしれません。
そういったものが、次の新たな時代や世の中には余り必要でなく、かえってそれらが邪魔をしてスムーズに生きていくことを妨げるのかもしれません。
その一つの顕れとして、今回の震災では、最終的に多くの方々が物やお金を超えた、人の心の大切さや、家族の絆、仲間のありがたさや地縁やコミュニティーの存在、その地にまつわる文化、風土、歴史の重要性など、決して目には見えないけど、「本当に大切なこと」がある事に気づかされました。
お金や物はなくなりやすいし、肩書きや地位や名誉も移ろいやすい存在ですが、何があっても変わらないかけがえのないものが、人と人とのつながり、絆、友情、愛情、信頼そして受けた恩や共に過ごしてきた大切な思い出などなのだと思います。
■個人的な事で恐縮ですが、震災前に私の嫁さんが、
私には全く秘密で、社内社外を含め、たくさんの方々に呼びかけて、
私の50歳の誕生パーティーを企画してくれていました。
3月15日に催される予定のこのパーティーも、震災の直後と重なり、
残念ながら、中止せざるを得なくなりました。
その前日の3月14日の誕生日当日に、家族でささやかなお祝いしてくれた時に、その秘密のパーティーの事を知らされました。
その出席者リストやお祝いのメッセージカードなどを見た時に、私は大粒の涙をポロポロ流して泣きました。
普段なら本当に忙しく、絶対に集まれないような方々が集まって、50歳という区切りの歳を心から祝ってくれようとしていた心が本当に嬉しく、お一人お一人の顔が目に浮かび、震災直後の不安ややるせなさと相まって本当に感動し、嬉しさと悔しさとありがたさがミックスした涙をいっぱい流しました。
そして、この「幻の誕生パーティー」を一人で仕切って段取りしてくれた嫁さんが本当に愛おしく、有難く思え、鼻水と涙まじりの震えた声で「本当にありがとう・・・」といって、二人で泣きあった事は、一生の思い出となりました。
お恥ずかしい話で恐縮ですが、やはり不安な時、さびしい時、苦しい時の人の情や絆ほどありがたく強いものはないとつくづく思いました。
星の王子さま(サン=テクジュベリ)の話の中に出てくる名言「大切なものは目に見えないんだよね」という事が、本当に大切な時代になっているのだとつくづく思います。
それらを大切に、強い意志と勇気、希望を持って生きていけば、何があってもきっと乗り越えていけると思いますし、だからこそ、家族や仲間の存在がますます重要になってくるのだと思います。
最後に、今年一年ご愛顧、ご愛読頂き、本当にありがとうございました。たくさんのお客様やご縁のあった方々に支えられて、今年も良い年を過すことができました。
心からありがとうございます。
来るべき2012年もスタッフ一同、
力を合わせてご縁のある方々に「健幸的な人生やライフスタイル」を応援できるご提案をさせて頂きます。
どうぞ宜しくお願い致します。くれぐれもご自愛下さり、
どうぞ良いお年をお迎えください。
大感謝 |