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成長の証

ほっとメッセージ株式会社プロ・アクティブ 代表 山口哲史(ニックネーム/ガッツ)
 

こんにちは。お元気でいらっしゃいますか?

早いもので、昨年の5月に父が他界してから一周忌にあたります。
父が亡くなってから半年近く身心共に弱っていた母親も、
おかげ様で今ではすっかり元気になりました。

体操教室に、大変なこと、つらいこと、楽しいことを共有できる仲間がいたり、
隣近所の方々が声をかけて下さるので、
母親なりに今を充実して過ごせるようになっているのだと思います。
本当に有り難いことです。

そんな母親と、1〜2ヶ月に1回帰省した時に一緒に街に出かけ、
おいしいものを食べることが今の私達親子の至福の楽しみになっています。

たわいのない話が多いのですが、しみじみとビールを飲みながら、母親のいろいろな話を聞くことが、
ある意味、最高の親孝行になっているのかもしれません。

ずっと前から物忘れ防止と楽しみで始めている
新聞のクロスワードパズルの答えが分からず相談された時に、
「それはこうちゃう」と私が答えられたり、答えられない時に反則でネットで調べて、
「多分これでいいと思うわぁ」と答えた時の縦横の答えがつながった瞬間の
得意満面の笑顔に、こちらがホッとして幸せな気分になる時がよくあります。

きっとそんな光景をどこかで嬉しそうに父親が見守ってくれているのだと思います。

多分この「空気感」が、後々、大切な思い出になっていくのだと思いながら、
実家に帰ることを楽しみにしています。


そういえば、実家の台所の柱に、そんな「空気感や思い出」が刻まれていた事実を先日発見しました。
私の娘が小さい時から帰省する度に、鉛筆やセロテープで記していった「成長の証」です。

しみじみと、その柱に刻まれた彼女の「成長の記録」を見るにつけ、何だか胸が熱くなってきました。

もう今年大学3年になる娘ですが、嫁さんが20年前に彼女を身ごもった時は、
お医者さんからエコーの結果、「男の子」断定されましたので、
男の子の名前をいくつも考えていましたが、
見事にその期待をいい意味でくつがえしてくれたのが彼女の誕生でした。

生まれてからも男勝りなくらい意志がはっきりしていて、
気に入らないと天地が響くくらいの泣き声で嫁さんを手こずらせたり、
夜、目が覚めるとなかなか寝つかず、
嫁さんと二人で夜中に近くの井の頭公園で抱っこしながらブランコをゆらしたり、
車に乗せて眠気が起こるのをずっと待ちながらあてもなく ドライブしていたのを思い出します。

生後3ヶ月でアトピーになってからは、家族揃ってヒエやアワなどの雑穀や玄米菜食になり、食べたいお肉や油モノを我慢しながら一緒にアトピー改善と闘っていました。

この時の嫁さんの苦闘ぶりは、今でも本当に頭が下がります。

娘のかきむしりのケア、夜もほとんど眠れなかったり、アレルギー除去食づくりに神経過敏になったり、改善のためにいいというクリニックや本などを捜しまわったりなど、本当に大変だったと思います。

ただ、この20年近く前の体験と知識が、今の私達の仕事である、ウソがなく誠実で、自然の力を大切に生かし残した食品、衣服などのモノづくりモノ選びの根っこになっているのは紛れもない事実で、 本当に娘の子育ての中から私達も大切なことを学び、気づかされて、今日に至っているのだとつくづく思います。

全てが必然、必要、ベストな事なんですね。

娘が小さい時から、私も嫁さんも小さいながらもまだヨチヨチ歩きの会社経営でしたので、
保育園に一人ぼっちで最後まで残し、どちらかが時間ギリギリにお迎えにいくことも日常茶飯事で、
先生と娘にあやまりながら、自転車に乗って一緒に帰ったこともありました。

今だに申し訳なさは残っているものの、
プラスに考えればそれが彼女の自立心を促すきっかけになっていたかもしれません。

また、昔から我が家には、私や嫁さん仕事仲間がワイワイガヤガヤとよく集まってくれていたおかげもあり、
彼女はそんな大人が楽しそうに仕事の事、人生の事を語り合うのを見て育ったので、
知らず知らず独特な感性や思考が身についていったのも事実でした。

「大人の世界ってなかなか面白そう・・・」「仕事するって何か楽しそう・・・」
本来、なかなか小さい時には持ち得ない感覚を、
私達夫婦が大変ながらも、イキイキと楽しそうに仕事をしているのを見て捉え、
彼女がその後の人生をいい意味でポジティブに生きていけるようになった
「免疫力」をこの好期に養っていたのだと思います。


後で知った事ですが、
米作りはいかに苗の時期にいい栄養、エネルギー環境、条件、愛情などを与えたかで、
その年の米の出来映えの半分は決まるといわれています。

やはり子供の時の様々な環境、条件、育ち方などは本当に大事なんですね。

そんな彼女の一大転機は、彼女が小学校5年の3学期から、中学3年まで、
福井県勝山市にある「かつやま子どもの村小中学校」にある意味国内留学?したことでした。

大自然に囲まれた体験学習を中心にしたこのユニークな学校は、一事が万事、常識外れでした。

大人では決して味わえないような経験や知恵、
そして子供同士で分かち合う協力、役割分担などの各々の個性を生かし合う体験学習を、
この学校で身体で学んでいきました。

そういった様々な経験が生き、持ち前の頑張り、自立心、度胸、気合いなどで、
大学の厳しい推薦入試に通り、
今度は本当の海外留学をして、今、海の向こうで英語と格闘しながら
今しかできない人生の可能性と土作りを彼女なりに深め、広めています。

「人生万事塞翁が馬」。
何が起こり、何が幸不幸を分け、何が人生の苦楽を決めていくのかが分からないのが人生ですが、
今回の彼女の送り出しは一抹の寂しさはありますが、逆に楽しみにつながっています。

どれだけ成長して帰ってくるのか?実家の柱には刻めませんが、
私や嫁さん、そして私の母親や嫁さんの両親の心の柱には
しっかりとその成長の印が刻み込まれていくと思います。


きっと亡き父も見守ってくれていると思います。

母の日、子供の日が祝われる5月。
大きな子供になったけど、その成長の過程で逆に親育てしてもらった娘に感謝。

そして、彼女を産み育ててくれた母であり、妻でもある嫁さんに感謝。
最後に、柱に傷をつけて彼女の成長を見守ってくれた私の母に大感謝。
やはり女性は逞しい!