「清明心」

日本人が最も大切に、かつ目指していた心。

新年、明けましておめでとうございます。

いつもご愛顧、ご愛読頂き、本当にありがとうございます。

いよいよ2011年の幕開けですね。

私も今年で50歳になりますが、いくつになってもお正月っていいものですね。

大晦日に、百八つの煩悩を除夜の鐘の響きに合わせて浄化し、
清浄な心になって、闇の夜(迷い、苦しみの世界)から、
明るい元旦の朝(明るく、希望に満ちた世界)を迎える、
たった一晩深い眠りにつくだけで、何となく晴れやかな気持ちになり、
過去を一度オールリセットし、いい意味での振り出しに戻してくれる。

そんな、お正月はとても日本らしい文化で、私はとても好きです。

この日ばかりは、時空が変わったように車や工場の騒音や人の喧騒なども無く、
街中が静まりかえり、空気が澄み切り、
明るい日差しがまばゆいばかりにあちこちに広がっているのが、とても美しく感じられます。

普段の自分では感じられないような、
小鳥のさえずりや木々をゆらす心地いい風のささやきなどを、
澄んだ心に写し出すことができます。


こんなに心が和らぎ、素になれることは日常ではなかなかありませんね。

きっとこういった心を「清明心(せいめいしん)」といって、
日本人が最も大切に、かつ目指していた心なのだと思います。




この清明心という言葉を、私は、
昨年末に東洋思想家の田口佳史先生から教えて頂きました。

先生は40年近く、論語や老荘思想を研究、実践されておられる方で、
若い時には映画の黒澤明監督や経営者の土光敏夫さんや松下幸之助さんにも可愛がられ、
安岡正篤さんという、東洋思想の大家の方からも直接ご指導をいただくなど、
本当に素晴らしい経歴の持ち主でいらっしゃいます。

にも関わらず、全く偉ぶられることもなく、
老若男女を問わず、とても気さくに、楽しく、
人間が生きていく上で、本当に大切な事を分かりやすく教えて下さいます。

教えの中で先生は、今までの物の考え方の中心になっていた、
西洋思想的な価値観や個人を大切にする概念の素晴らしさとその恩恵は大いに認められた上で、
これからは物事の本質を貫く東洋思想やそれを具現化して
一つの大きな文化を育んだ江戸期の教育や物の考え方を、
現代に合わせたやり方で、西洋的なものと融合、統合していくことが
とても大切だとおっしゃっておられます。


まさに、そのバランスがとても大切な時代になってきていると私も以前から思っていましたので、
先生の考え方にはとても共感することが多く、
50才になった今年は、もう1度その辺りのことを先生から学び、
少しでも自分の血肉にしていければと思っています。




本当は、自分の心の奥底にこそ、
真・善・美を備えている究極の清明心がある。 

その田口先生曰く、
日本の文化や歴史を貫いている一つの大きな流れがあるとしたら、
それは「清く、美しい流れ」であり、まさしく清明心がその根幹を成していると・・・。

そして心というものは、やはり清いこと、清々しいこと、そして明るいことを求めており、
清いとは、清けさや神聖さを言い、
明るいとは透明性や純粋性、そして利発性があるということでした。


そう言われれば、「まさしくその通りだなぁ〜」と、
心の中でうなずいたり、うなってはみるものの、
なかなかそう出来ない、ならないのが、私も含めた今の多くの日本人なのかもしれません。

日常の世事に追われ、煩悩渦巻く世の中にまみれ、人の事を思いやれず、
ついつい自分勝手、自己中心的に虚勢を張って生きていかなければ、
このご時勢についていけなくなる。

そんな心が自分の本来の清明心を濁らせているのは、自分が一番良く知っています。

本当は、自分の心の奥底に、真・善・美を備えている究極の清明心がある。

きっと昔の人は、それを神社の鏡に写し出し、
自分の中に神がいたり、寺院の仏像に手を合わせることで
自分の内に仏がいると直感し、その自分本来の清明心を思い起こし、
日々曇りがちな自分の心を磨いたり、高めたりする自己回帰や一念発起の場として、
神社や寺院にお詣りに時折足を運んでいたのだと思います。

そして年に1度の一大イベントとして、日本人が国をあげて清明心を思い起こし、
取り戻す行事が初詣であり、お正月の期間なのだと思います。




内なる自分という神や仏に、
あなたは何を願い、何を誓いますか?

1年の初めの、純粋かつ清らかな心から願ったことは、
きっと内なる自分という神や仏が聞いており、
それを実現させようとするとしたら、あなた様は何を願い、誓いますか?


初心忘れるべからず。念ずれば花開く。

願わくば、2011年を、共に素晴らしい年にしていきたいものですね。

最後に、本年もあなた様の真の健康とご多幸に少しでも貢献できますよう、
スタッフ一同力を合わせて願晴(がんば)ります。

何卒、今年も変わらぬご愛顧、ご支援よろしくお願い致します。

合掌     ガッツ


田口先生曰く、逆境の「老子」。
順境の「論語」を 少しでも身に備えていれば、
人生を好転させることもできるとおっしゃっています。
これからは、全ての物事が「本質」に立ち戻っていく時代。
「温故知新」が大切なキーワードになっていくと思います。
新刊「老子の無言」(光文社)も1月19日に発売予定です。
この2冊があれば憂い無し? と思います。

◆田口佳史先生のホームページ
「強靱な企業を創る」イメージプラン http://www.image-plan.net/






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ガッツプロフィール
山口哲史(ガッツ) 本名:山口哲史 ニックネーム:ガッツ
兵庫県伊丹市出身。関西学院大学商学部卒

リクルートをはじめとする7年間の大企業経験の後、
1991年(株)ファイルド・アクティブ(現プロ・アクティブ)を起業。

起業後16年は、主に、健康・美容・スポーツ分野でユニークな商品開発と根強いファンに支持され続けているファイテン社(チタンテープ、ラクワネックなどの製造、販売元)の中心的販社のリーダーとして、そのブランド認知、拡販に貢献。

その後、平成16年より、抜本的な事業や商品の転換により、現在の『自然とつながり 自然に生きる』というコンセプトの元、自然の温もりや生命が感じられる有機的な商品群を、独創的かつ良心的な開発者などとの出会いの中で、啓蒙、拡販に努め、現在に至る。

社内・社外を問わず、「ガッツ」のニックネームで親しまれ、そのユニークな人柄と独特の感性が、たくさんの魅力的な人や商品・情報を 引きつけ、それを紹介したり、教えたり、つないだりするのが最大の魅力?肩肘張らない性格と中途半端な大阪弁で、妻と娘と2匹のチワワをこよなく愛す、魚座・B型の快男児。