純粋で根本的な本能の使い方

後天的な第二の本能。
プラスに働くかマイナスに働くか。

こんにちは、お元気でいらっしゃいますか?

先日、私が5年間継続している雑誌のインタビュアの仕事で、
ある著名な脳神経外科の先生で、今話題のベストセラー作家の方に出会いました。

その先生いわく、人間の脳の奥底にある本能の最もベースにあるものは、
(1)知りたい 
(2)より良く生きたい 
(3)仲間になりたい、
という無意識に近い本能
だということでした。

ちょっと最初からむずかしい表現かもしれませんが、
本当にそうだと思います。

◆林成之教授の著書

脳に悪い7つの習慣 林成之

勝負脳の鍛え方 林成之


※北島康介選手は
「勝負脳」理論で
世界一に。


この純粋な本能に従って、人間は社会を作り出してきました。

そして、(1)(2)の本能から「科学」を生み出し、
(1)(3)の本能から「文化」を作り出し、
(2)(3)の本能から「宗教」を作り出してきました。

そこから進化して、現代においては、
「よりよく生きたい」という本能が「家庭」の大切さを生み出し、
「知りたい」という本能が「教育(学校)」というシステムを作り出し、
「仲間になりたい」という本能が「会社(事業体)」
というしくみを作り出したとおっしゃいました。

「ん〜、なるほど。人間社会は、いいも悪いも
人間の本能に基づいた無意識に近い脳の集合体が
作り出している
といっていいのかもしれませんね。」と言うと、

先生は、「まさにその通り!」とうなずかれると同時に、

ただ、人間には後天的な第二の本能があり、
これがプラスに働くか、マイナスに働くかで、
家庭や学校、会社など大小問わず人間社会が大きく変わってくる

とおっしゃいました。

その第二の本能とは、
(A)自己保存
(B)統一、一貫性

という、生きていく上で身についた後天的な脳のクセというものでした。

Aは「脳は、自分を守ろうとする」、
Bは「脳は統一、一貫性が保てなくなるような情報を避けようとする」というものでした。

この2つ共は、(2)のより良く生きたいという第一の本能に根ざしているものですが、
これが行き過ぎる(過剰反応)と厄介なことになります。

つまり、「自分がよりよく生きるためには、他が犠牲になっても構わない。
その為には、体裁を取り繕っても自分の正義を押し通し続ける。見て見ぬふりをする・・・。」

何か身につまされるような、心当たりも大なり小なりあるような話でちょっと愕然としますが、
これが脳の第二の本能が過剰反応した悪いパターンであるということを、
先生は強調して教えてくれました。

男のプライド、夫の沽券(こけん)、父親の威厳、社長の権威を
過剰にふりかざしやすい我が身には、いささか耳の痛い話でした。

そういえば、この悪いパターンの最たるものが、
今、国会の場で足を引っ張り合っている政治の世界かもしれません。

国政の中心がこうであれば、日本の将来が不安になるのも無理もありませんね。

お金と権力と地位、立場を使って、
「自分の都合のいい状態を、より永く続けたい・・・」。

これは政治の世界のみならず、ビジネスの世界でも日常茶飯事で見受けられることです。




私達には、純粋な脳の本能的な働きを、
正しく作動させるDNAがきっとある。

弱肉強食の世界につながる、この第二の本能の過剰反応になっている脳の使われ方は、
実は、本来脳が純粋に持っている理想的なイメージからは、
真逆の方向に向かっているとも言っておられます。

本来脳は、「お互いの違いを認めたうえで、お互いが力を出し合い、
協力、協調し合って、良い仲間同志として、より良く、安心して生きていきたい」
ということを、本当は求めている
ということでした。

そのために人は誰かのために役に立ちたい、喜ばれることをしたいという
「貢献心」を誰もが持っているということでした。

これは、脳の中に、自ら主体的に動くことで、
「自己報酬」を得られることに喜びを見出すというしくみがあるから、
「人が喜ぶことで自分も嬉しいし、幸せを感じる」ことができる。
この貢献心と自己報酬の両輪が、
悪い方に過剰に働く「自己保存の脳」に打ち勝つことができれば、
本来人間は理想的な社会をつくれる
と力説されていらっしゃいました。

そういえば、阪神淡路大震災の時に、
現地の人や遠方からボランティアで無給で駆けつけた心ある方々がお互い支え合い、
助け合って自己犠牲をいとわず、大変な状況から立ち直ろうとし合ったことは、
私達には、どこかで純粋な脳の本能的な働きを、
正しく作動させるDNAがあるのだと思いますね。


ただ、今の社会があまりにも長い間、
目先のお金や票やシェア、売上や点数などをできるだけ効率的に集めたり、
上げたものが勝ちという暗黙のルール?をつくり過ぎた結果、
みんなその中で、純粋で根本的な脳の使い方を、
忘れていってしまったことに問題があると憂いておられました。




素直な心で生きること、
そして人の違いを認め、生かすこと。

本当はみんないい人なのに、脳の使い方一つで、世の中がどちらにも転んでいく・・・
だとしたら、先生どうしたらいいんですか?という私の問いに、先生いわく、

とにかく素直な心で生きること、そして経営者は特に、
自分の変な見栄やプライドを捨て、まわりの人に敬意と感謝の心を持って、
各々の人の違いを認め、生かすこと。
世のリーダーが人間性を磨き、これだけの事が純粋にできれば、
きっと世の中が良くなるよと・・・。


本当にそうですよね。まさしく値千金のアドバイスをいただきました。

先生、貴重なお話、本当にありがとうございました。

先生の名は、『林 成之教授(日本大学大学院総合科学研究科教授)。』

先生が見出した脳低温療法のおかげで、
九死に一生を得た人が、世界中無数にいらっしゃる、まさに脳治療の革命者。

脳神経外科の世界的権威でありながら、
気さくで、明るく、親しみやすいお人柄は、
日本、いや世界の宝。

先生のますますのご活躍を心よりお祈り申し上げます。


感謝


ガッツ








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ガッツプロフィール
山口哲史(ガッツ) 本名:山口哲史 ニックネーム:ガッツ
兵庫県伊丹市出身。関西学院大学商学部卒

リクルートをはじめとする7年間の大企業経験の後、
1991年(株)ファイルド・アクティブ(現プロ・アクティブ)を起業。

起業後16年は、主に、健康・美容・スポーツ分野でユニークな商品開発と根強いファンに支持され続けているファイテン社(チタンテープ、ラクワネックなどの製造、販売元)の中心的販社のリーダーとして、そのブランド認知、拡販に貢献。

その後、平成16年より、抜本的な事業や商品の転換により、現在の『自然とつながり 自然に生きる』というコンセプトの元、自然の温もりや生命が感じられる有機的な商品群を、独創的かつ良心的な開発者などとの出会いの中で、啓蒙、拡販に努め、現在に至る。

社内・社外を問わず、「ガッツ」のニックネームで親しまれ、そのユニークな人柄と独特の感性が、たくさんの魅力的な人や商品・情報を 引きつけ、それを紹介したり、教えたり、つないだりするのが最大の魅力?肩肘張らない性格と中途半端な大阪弁で、妻と娘と2匹のチワワをこよなく愛す、魚座・B型の快男児。